今回はゼロベース(巻かない)で行うヘアセットのメリット・デメリットについて書いていきたいと思います。

 

海外のヘアセット動画などを見ているとサラサラのストレートヘアから編んだり、引き出したりしてスタイルが出来ていきます。

日本でもそれを応用したスタイルがどんどん出てきているので、自分なりにゼロベースについての考え方をまとめていきたいと思います。

 

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ゼロベースとは?

 

冒頭でも少し書きましたが、ゼロベースとは髪の毛を巻かないで作っていくヘアセットの技法の1つだと思って頂ければ大丈夫です。

 

通常ヘアセットをする時にはホットカーラーやコテを使い髪の毛にウェーブをつけて扱いやすくしてヘアセットしていきますが、このゼロベースではそういった土台作りを一切しないで作っていく事ができます。

もちろんハーフアップやポニーテールなどの下ろす部分があるスタイルの場合、下ろす部分だけは巻いて仕上げますがそれ以外の部分に関しては一切熱を加えないで作っていきます。

 

ゼロベースのメリット・デメリット

ゼロベースでのメリットやデメリットについて、お客様目線と美容師目線で考えていきたいと思います。

メリットについて

ゼロベースは基本的に巻かないので、髪の毛の痛みを極力減らす事が出来ます。

髪の毛にとって熱を加えるという行為は何よりも髪の毛を傷めてしまう原因です。

 

一度傷んだ髪は完全に元に戻す事は出来ないので、そういった髪への負担を減らす事ができるゼロベースはお客様にとって優しい方法であると言えます。

 

また美容師側から見ても、いろいろとメリットがあります。

まずは時間短縮になるという事。


ベース作りに時間を割かない為、その分の時間をデザインに費やす事が出来、限られた時間の中でクオリティを上げていく事が可能に。

時間に制限がなければベース作りもデザインも気のすむまで行えます。

が、必ずしもいつも時間があるわけではないので、使える時間の中から最大限の結果を出す事を考えていかないといけないと思います。

 

もう一つは巻かない事で髪の動きが計算しやすくなります。

ホットカーラーを巻くと、どうしてもお客様の髪質やその日の湿気の具合などいろんな要素が加わるので、”常に同じ状態”にカールがついている事はほぼないです。

付きすぎたり、付かなすぎたりとその時々で微妙にズレが出てきます。

 

この問題も経験でカバーできる所ではありますが、ゼロベースはそもそも巻かないので、そういったランダム要素を極力なくし自分の頭で考えるままデザインしていく事ができる点がいいですね。

 

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デメリットについて

メリットが多いゼロベースですが、万能ではありません。

 

まずは仕上がりが硬くなりがちな所。

もちろんゼロベースでも柔らかい質感に仕上げる事も可能ですが、元々髪質が硬い場合では限界が出てきます。

クセ毛の人は、そのままざっくりとまとめていくだけでも柔らかい雰囲気が出て可愛く仕上がるように、作りたいスタイルによってはウェーブをつけてしっかり土台を作り仕上げていく方が、柔らかい仕上がりになります。

 

次に、カットの状態や生え癖が強いとやりにくいです。

日本人の方にはわりと多い多毛でしっかりとした髪質の方などは軽くする為に梳いている方が多いと思います。

ゼロベースだと編んだものを崩して動きをだしたりするので、そういった場合にストレートの毛がピンピンと跳ねて出てきてしまったりします…。

 

そういうのはいくらハードスプレーを振りかけても収めるには限界があります。

生え癖も、トップをふんわりとさせたいのにいくら後ろに持っていっても、クセが強いとセンターからパカっと割れてしまったりしますよね。

やはりそういった状態から、よりヘアセットしやすい状態にするために、ホットカーラーを巻いて癖づけする事にもちゃんと意味があります!

 

もちろん生え癖の問題も避けたり活かしたりすればゼロベースでセットする事が出来ますが、やりたい髪型が決まっている場合はその髪型に合わせたベース作りをした方が、仕上がりはよくなります。

 

まとめ

ゼロベースは、髪の痛みの軽減や時短につながります。

けれど、髪質や髪の状態により向き不向きがある場合があるということ。

 

ゼロベース、ベースありどちらの方法も使いわける事が大切だと思います。

使い分ける事によって作れるスタイルの幅が広がり、お客樣の要望に幅広く応えられる事はもちろん、自身の技術力アップにも繋がるはずです!

 

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