こんにちは、Ryoです!
今回はヘアセットで大切なアメピンについて、基礎〜実際のスタイルに使える応用パターンを2回に分けて解説していきます。
ピニングはちょっとした知識と手の慣れが身につけば簡単に習得できます。
もしあなたがヘアセット未経験の状態から見てくれているのならピニングの本質がスッと入ってくるでしょう。
そうじゃない場合でも安心してください。
このページを見る事で今までピニングに対して持っていた固定観念をぶち壊せるようになっています。
それだけであなたのスタイルは変わります。
ピニング編1回目は、
- ピニング練習の考え方の誤解
- アメピンが留まる仕組み
- 基礎的な部分
を中心にやっていきます。
ピニングの誤解
まず最初に、ピニングについて知っておいていただきたいことがあります。
『基本的なピンのうち方』
というものがあるのをご存知でしょうか?
よく色々なところで紹介されている、髪をねじってピンで留めるというやり方のことです。
ざっくりお見せするとこんな感じの練習方法(留め方)です。
ヘアセットを始めて間もないと、この練習方法をする場合が多いと思います。
しかし実はこれ・・・
実践では使わないことが多いんです!
実際はもっと応用した打ち方をすることがほとんど。
もちろんこの練習方法が間違っているというわけではなく、基礎の練習としては必要なことです。
ですが、このピンのうち方で様々なセットが出来るかと言われれば・・・できません。
(全く使わないわけではないですよ)
僕の動画だったり他の人の解説動画を視聴した事ある場合は、なんとなく疑問に思ってたかもしれませんが、ヘアアレンジを通しで見たときはいろんなピンの留め方を使っていたはずですよね。
それなのにピンの留め方解説になるとほとんどが、
『ねじねじ留め=正しいピン打ち』であるかのように紹介され、本来なら何種類もあるはずの留め方が、まったく触れられていません。
・・・これって少し変だと思いませんか?
こんな風に、ピンの留め方が一括りにされてしまってるせいで、初心者の場合ほど混乱してしまう気がします。
僕も最初の頃は、この“ねじねじ留め”を練習しました。
そのため『ねじねじ留め=スタイル作りでのピン打ち』と頭に刷り込まれてしまい、「ピンはねじって留めるもの」と思い込んでいた時期がありました・・・。
ピンの留め方は本来、
「スタイル毎に千差万別なもの」
であって決まった留め方なんてものはありません。スタイルによって自分で研究・応用していくものだと僕は思っています。
基本に忠実な人ほど陥りやすいと思いますので、そのような状態になってしまっている方は、一度頭の中をリセットしちゃいましょう!
ねじねじ留めの目的
先にさんざん言ってしまいましたが、
もうピニングの固定観念みたいなものは消えましたよね?
ですが、あえていいます。
最初は“ねじねじ留め”の練習からスタートしていきましょう!
スタイル作りではあまり使わないこの留め方ですが、別の目的でちゃんと意味のある練習となっています。
- ピンをうつ動作自体に慣れる(+髪の扱いにも少し慣れる)
- ピンが留まる感覚(どこを留めれば髪が固定できるのか、頭皮に沿うように留める)を身につける
など、はじめに必要な技術やコツを身につける目的があります。
もちろんスタイル作りをしながら、同時進行で実践的なピン留めを練習をしてもいいです。
しかし、ピンを開く・うつ動作もおぼつかない状態では、よほど器用な人でもない限り効率が悪いと思うので、基本動作としてスムーズに行えるまでは練習してみてくださいね。
そして、このねじねじ留めを練習した事がある場合は、もうすでにアメピンを扱うのに手は慣れているはずです。
さらっと流してもらって、知らないところだけ読んで次に進みましょう!
ピン打ち練習の基礎(ねじり留め)
ピニングが初めてな場合は、ここから進めてみてください。
先にも書きましたがこの練習の目的は、
- ピンを開く、打つという動作に慣れる
- 髪がピンで留まる感覚を身につける(頭皮に沿わせるように留める感覚)
主にこの二つを意識して練習していきます。
ピンの開き方
まずはピンの開き方からです。
人によってそれぞれ開き方は違うし決まったものはありませんが、僕のオススメは片手で開く方法。片手で開くメリットは、片手が完全にフリーになるところです。
●片手でのピンの開き方
(※右利きの場合)ピンをうつ時は、右手でピンを持って左手で髪をおさえます。
①ピンの真ん中あたりをつまむ
②薬指でピン尻を固定しつつ、人差指をピン先にねじ込んで開きます。
どうしてもやりにくい場合は上の画像のように、手の甲などにピン尻を押し付けて開くやり方もオススメです。(少し痛いですけどね)
僕のオススメは片手で開くやり方ですが、もう一つ使っている人が多い開き方を紹介しておきます。
●左手の指を利用して開くやり方
※左手は髪の毛を抑えているとします。
①髪を抑えている左手の指の中で、使っていない指をピン先にねじ込んでいきます。
②ねじ込んだらそのままグッと力を入れてピンを開きます。
ピンの開き具合は画像のように大きく開かなくとも、挟みたい毛の分量分だけ開きます。
画像では人差指を使っていますが、抑えるのに使っていない指ならどこの指を使ってもOKです。
この開き方は広い範囲で髪を抑える場合、ピンを開くときに余計な力が入って髪を崩してしまうこともあるので、少し慣れのいる方法かもしれません。
ピンの開き方はここで解説した以外でも自分がやりやすい方法でOKです。
ただし、口でくわえてピンを開くのだけはやめときましょう!
口でピンを開くと玄人感出ますが(笑)される側からしてみれば嫌ですよね・・・。
気にしない人もいると思いますが、そんな事でお客さんに不快な思いをされてしまったら、せっかくあなたが作った素晴らしい髪型も台無しになってしまいます。
実際に使っている方もいらっしゃいますが、磨耗症など歯のトラブルにも繋がりますし、僕はおすすめはしません。
ピンの留め方
次に基本的なねじり留めの練習方法です。
ねじるとはいっても、右にねじる場合と左にねじる場合があるので、どちらの向きにねじっても違和感なく留められるくらいに練習していきます。
「どこを留めたら髪が固定できるのか」を感覚的に身につける意味もあるので、そういった部分もふまえて解説していきます。
●右ねじ(時計周り)
①とったパネルの右側から人差し指を入れます。
②そのまま手首を少し返すように右に回し・・・
③人差し指をゆっくり抜くと、ねじられた土台ができます。
画像で人差し指と親指で支えている所(赤丸)が、ピンを留めるポイントになります。
④人差し指と親指で支えてた部分と、すぐ下の頭皮にピンを沿わせるように挟みます。
⑤挟めたら、ピン尻と頭皮が離れないよう角度に気をつけながら、ピンを奥まで入れていきます。
●左ねじ(反時計回り)
右ネジでやった事が反対になるだけですが、微妙に手の使い方が変わるので解説します。
①とったパネルの左側から人差し指を入れます。
②左に手首を回すように捻ります。
③人差し指を抜くと、左ねじの土台ができます。赤丸はピンを留めるポイントです。
④あとは右ねじの時と同じように、印部分と頭皮が沿うようにピンを入れます。
⑤ピン尻と頭皮が離れないように注意しながら、ピンを奥まで押し込んでいきます。
ピン留めの補足解説
頭の丸みでピン先が飛び出す場合
練習中はピン先が飛び出すのが気になることもあると思います。
しかし、頭の形に対してピンは直線なので留める場所やピンの長さによってはピン先が飛び出す場合があります。
特におでこ付近は頭の丸みが強いので、うった時にピン先が飛び出しやすくなります。
ピン先が出ないように留めるには、角度をつけてピンをうつしかありませんが、そうすると今度はピンのお尻が頭皮から浮いてしまい強度に不安が出てきます。
しっかりと留めたい場合は、ピン尻と頭皮の接点が離れないように注意して留めましょう!
もしピン先が飛び出てしまっても、練習ではそこまで気にしなくて大丈夫です。
実践でどうしてもピン先が出てしまう箇所にうちたい場合は、スモールピンなどを使って留めていきましょう!
接点さえしっかり狙っていれば留まる
上の画像は、ねじった所にピンを通さず、印の接点部分を平打ちで留めただけですが、しっかり留まっています。
こちらも適当にうってピンが飛び出しすぎていますが、接点の部分にしっかりピンが入っているので固定されています。
このように多少おかしな留め方をしていても、留めるべきところにさえピンが入っていれば固定する事が可能です。
つまり、実践であきらかに見えないであろう部分は、あまりこだわって留めようとしなくて大丈夫ということです。
ピンがとまらない時は・・・
どうしてもピンが留まらない時は、以下の項目をチェックしてみてください。
□髪の毛を挟む量が多すぎていないか
□頭皮に沿わせるようにピンがうてているか
□うつ場所を間違えていないか
□何度も使い古したピンを使っていないか
(アメピンは何度も使用すると挟みが弱くなり留まりにくくなります。もったいないと思わずに、新しいものと変えていきましょう!)
おわりに
実際のスタイル練習は
「この形に固定するには、どんな風にピンを打てば固定できるのだろうか?」
という事を常に考えて試行錯誤しながら練習することが大切です。
作るデザインが変われば、ピンをうつ角度、うち方も変えていかねばなりません。
今回は基礎中の基礎が中心となりましたが、次の記事からは実践に応用していく方法や考え方を解説していきます。
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