こんにちは!Ryoです。
ホットカーラーの巻き方には慣れてきましたか?
僕がとてもホットカーラーの技術を大事にしている事はお伝えしました。
今はアイロンセットが主流で新しいスタイルや表現もどんどん出てきていますが、いずれそういった流れも落ち着いてくると思います。
そして、また新しい時代へと少しずつですが確実に移り変わっていきます。
次にどんな時代が来たとしても、あなたが努力して身につけた力は決して裏切る事はありませんので、今後も柔軟に対応していく事ができるでしょう。
さて、基本的な巻き方が身についてきたら、
次は実際のスタイルに合わせてカーラーを選んで巻いていかなければなりません。
この記事では、
スタイルに合わせた構成の考え方や巻き方
など理論的な事を解説していきます。
なおこの記事で解説するのは、主にアップスタイルにしたい場合の基本的な構成となります。
ダウンスタイルの場合はまた違った巻き方を使うことがあるので、あくまでもアップスタイルの構成を解説していきます。
スタイルに合わせてホットカーラーを巻いていく
基本的な巻き方が身についてきたら、次は作りたいスタイルに合わせてカーラーを巻いていきましょう!
実践ではスピードも求められる事が多いので、作りたいスタイルに合わせて瞬時に構成を考える力も必要になってきます。
- 綺麗に面を出したいのか・・・
- カールの強さはどれくらい必要か・・・
- ボリュームは出す・出さないのか・・・
など考えることは多量にありますが、身につけていく事でより効率よくセットができるようになっていきます。
基本の形(オールパーパス)
基本的な形はワインディングで言う「オールパーパス」に構成が近く、カーラーを全て巻き下ろすように巻いていきます。
様々なスタイルに対応可能な万能な巻き方で、基本はこの構成をベースに、カーラーの太さやステム(角度)を部分的に変えて微調整しながら巻いていきます。
!実際のヘアセットでは上半頭だけ巻いてセットする事も多いため、画像では「上半頭」と「下半頭」で構成を分けてみました。
上半頭だけ巻く場合は上半頭の画像を参考に、
全頭巻きたい場合は上と下の構成を合わせて巻いてください。
カーラーの太さや本数は頭の大きさや髪の長さ、作りたいスタイルに合わせて変わってきます。
全頭カーラーを巻いていく中では「上半頭」が重要な部分となり、さらにカーラー第1線目の表面に当たる部分は特に重要になるので丁寧に巻いていきます。
ポイントは、サイドのカーラーは画像のように少し斜めに収めておくほうがセットがしやすいです。
横向きや縦向きに収める事もありますが、その中間である斜めで巻いておく事で、ほとんどのスタイルにおいて作りやすい状態が作れます。
ですからカーラーの構成を深く理解するまでは、ひとまず斜めに収めて巻くのがオススメです。
下半頭部分は、アップスタイルではゴムで結んだり仕舞い込んだりすることが多いので、上半頭に比べれば多少ざっくりでも問題ありません。
しかし毛先のカールを生かしたスタイルは、毛先が折れてしまうと仕上がりが悪くなるため、毛先だけは折れないようにしっかりと巻いていきましょう!
アップ巻き
「アップ巻き」は、合わせの和髪や、襟足にボリュームを持たせつつ上げて仕上げたい場合に使う構成です。
- 上半頭付近→パーパス巻き
- アップにしたい部分→上に向かって逆巻き
で巻いていきます。
アップ巻き①
ネープ部分(アップにしたい部分)は、下から上に巻き上げるように「逆巻き」で巻いていきます。
逆巻きだとやりにくいですが、しっかりとアップステムに巻くことで、下を大きく張らせたいスタイルが作りやすい状態になります。
画像は6本のカーラーで巻いていますが、毛量が少ない場合や髪が少し短い場合は、センター部分の髪をバックサイドに入れて4本で巻いてしまっても大丈夫です!
補足(前髪立ち上げ、流しを含む構成)
前髪を流したり立ち上げたりしたい場合の巻き方です。
前髪を流したい方向に1〜2本巻いたあと、作りたいスタイルに合わせて上記の構成で巻いていけばOKです。(画像は2本で立ち上げるように巻いています。)
「前髪巻き」+「上半頭」を巻いた画像です。
下の巻きは上述に書いた通り、スタイルに合わせて使い分けてください。
基本的にはこれらの構成を覚えればひとまず大丈夫です。
「パーパス巻き」、「逆巻き」、「前髪構成」の3つです。
とてもシンプルですよね?
慣れてきたら上の巻き方をベースに調整を加えていけば、大抵のスタイルには対応することができます!
スタイルと構成の具体例
それでは実際に、僕のyoutubeなどで紹介している動画の中で、カーラーを使ってセットしたものを例に解説をしていきます。
構成を考える際の参考にしていただくとわかりやすいかと思います。
なお、カーラーの構成について100%の正解というものはありません。
同じスタイルを作る場合でも、人それぞれ髪の長さや髪質の違いでカーラーの太さや巻き方を変えることは多々あります。
その都度調整して変えていくことも大事ですので、あくまでも基本的な理論に乗っとっての解説ですが、ご了承ください。
例1:大きな毛流れの夜会風アップ
カーラーセットの代表とも言えるデザインです。
このスタイルは、面構成に平面的な毛流れの動きを加えたデザインとなります。
カーラーの構成は、「前髪流し」&「半頭パーパス巻き」となっています。
●スタイルで使った構成(巻き方)
このスタイルでは、
- 根元を立ち上げる
- 逆毛を立てやすくする
- デザインに使うためのウェーブをつける
という3つの準備を行うために巻いています。
面と大きな毛流れで作っていくので、あまり強いカールは必要ありません。
このようなスタイルを作りたい場合に選ぶカーラーのサイズは、30mmor35mm※のものを選ぶのが妥当です。※『プロカールン』の場合
それより小さいカーラーで巻いてしまうと毛先にカールが強く出すぎるので、このような動きを出すセットにはあまり向きません。
ちなみに、下の髪の毛は抱き合わせで仕舞ってしまうので、実はカーラーを巻かなくても大丈夫だったりします。(まとめにくい場合は巻いてOK)
前髪部分は右から左に掛けて大きく流したいので、サイズは35mmを使い、左から右に流れるよう方向をつけるように巻いています。
動画に解説はありませんが「最終的にどう仕上がったのか」という部分を含めて観ると、カーラーの意味が理解しやすいと思います。
例2:面構成のシンプルシニヨン
この場合は全て面構成で、あまり表面にデザインがないシンプルなアレンジです。
カーラーの構成は、「全頭パーパス」or「半頭パーパス巻き」です。
●スタイルで使った構成(巻き方)
このスタイルでは、
- 根元を立ち上げる
- 髪全体をまとめやすくする
- 逆毛を立てやすくする
ために巻きます。
巻き方は「全頭パーパス巻き」、もしくは「半頭パーパス巻き」で巻いていきます。
毛先は全てシニヨンにして仕まい込むので、下半頭のベースは無しでも出来なくはありません。
しかし、全体的な髪の毛のまとまり具合を考えると、大きめのカーラーでざっくりでも巻いておいた方が仕上げやすくなります。
もしシニヨンを作るのに慣れているのであれば、巻きなしで作ることで時短に。
ウェーブや表面にデザインがあるスタイルとは違い、毛先を仕舞いこんで作るスタイルなので、毛先のカールはまとめやすくする程度でOK。
ですから、使うカーラーのサイズは35mmなど大き目のもので大丈夫です。
例3:襟足をボリュームを持たせつつ上げる合わせの和髪
こちらのスタイルは、合わせの和髪に毛束でデザインしたものです。
上にも下にもたっぷりとすき毛が入っているデザインで、より和髪の印象が強いスタイルです。
カーラーの構成は、「前髪立ち上げの上半頭パーパス巻き」、下は「アップ巻き」を使います。
このように下を大きく張らせるデザインの場合、アップ巻きをすることで作りやすさがかなり違ってくるので、ぜひ巻くことをおススメします。
●スタイルで使った構成(巻き方)
このスタイルでは、
- 前髪を含む全体の根元を立ち上げる
- 逆毛を立てやすくする
- 髪全体をまとめやすくする
- ネープをゆったりと大きめに張らせたい
という事を考えて巻きます。
全体的に面構成なので、使うカーラーは太めの35mmを使い「アップ巻き」を使って巻いていきます。
バック部分を「逆巻き」にしていくことで、ネープ部分に膨らみを持たせるための跡がつき、ネープにボリュームを持たせつつ綺麗に上げる作業がやりやすくなります。
前髪部分は流したい方向に巻くことで、形を作りやすくなります。
この場合は左流しなので、カーラーも左に向かって巻いています。
例4:カール構成のアップ
準備中
おわりに
以上、カーラーの構成についての解説でした。
ベース作りというのは、自分の作りたいスタイルに合わせて癖をつける役割が大きいです。
「こういう風に髪を動かしたいから、こうやってカーラーを巻こう!」
と常に意識しておくことで、様々なスタイルに対応できるようになり、仕上げもやりやすくなってきます。
少し難しい部分もあったかと思いますが、アップを練習して上達していく過程で徐々に理解できてくると思います。
今難しいと思っても心配しないでくださいね!
手を動かしながら覚えていきましょう!
ひとまず「カーラーの構成とデザインは連動する」という事を頭の片隅に入れておき、何かスタイルを作るときにうまくいかなければベースを見直してみるのも一つの手です。