こんにちは、ヘアスタイリストをしていますRyoです。
今回はホットカーラーとカールアイロン、それぞれで作れるカールの違いについて解説していきます。
何となく面を使ったスタイルを仕上げるならカーラーが向いていて、カールアップなどのカールを使うスタイルならカーラーが向いていると認識しているかもしれません。
全然それも間違いではないですが、もう少し深い所まで解説していけたらと思います。
2つのカールの違いをしっかり理解して上手に使い分けていきましょう!
カーラー&アイロン カールの比較
まずホットカーラーのカール感ですがその巻き上がりは、ふわっと軽めのナチュラルな質感になります。
これはホットカーラーの温度が約60度前後と低めだからです。
反対にアイロンは100〜180度の高温がほとんどなので、表面にツヤのある(カーラーよりは)固めのカールが出来ます。
それ以外に、ホットカーラーは中間〜毛先にカールをつける事が得意なのに対し、
アイロンでは挟んだ箇所から毛先まで均一な強さでカールを付けることができます。(もちろん巻き方にもよりますが)
ホットカーラーのカールの大きな特徴
そして最初にお話したなぜホットカーラーで巻いたカールでのまとめ髪はやりやすくなるのか?
この理由についてお話していきます。
結論から言うとこれは巻き上がった際のカールの軸に関係があります。
ホットカーラーの基本的な巻き方は髪をシェープし、毛先付近にカーラーを当てて毛先から巻き込んでいく巻き方をします。
ワインディングでいう平巻きでパーパス巻きとか言われたりしますね。
こういう巻き方をすることによってカールの軸が中心にくるので、カールの向きを左右どちらにも動かす事ができます。
左右どちらにも動かす事ができると言う事は左右どちらに動かしても同じように髪がまとまります。
これがカーラーで巻いた時に面を出すようなまとめ髪などがやりやすくなる理由です。
ちなみにアイロンでも同じ巻き方をすれば同じようなカールを作る事は可能です。
海外のヘアセット動画の中でアイロンを毛先から巻き始め、そのまま根元まで巻き込んだ後にロッドを抜いてシングルピンなどでカールを固定するのを見た事ありませんか?
あれは何をしているのかというと日本で使うホットカーラーで巻くのと同じ事をアイロンでやっています。
ただ日本人の髪質的にはアイロンでそれをするよりもホットカーラーで巻いた方が圧倒的に時間効率がいいのでわざわざ使う必要もないかもしれません。
海外でホットカーラーが流行らないのは髪質的にホットカーラーで巻くと髪の毛が絡まりやすいといった事もあるみたいなのでそういった事情もあるのかもしれませんね。
カールアイロンのカールの大きな特徴
次にカールアイロンのお話ですが、カールアイロンで普通の巻き方をすると左右どちらかにカールの軸が出来ます。
先ほどの写真でいうとカールの軸は左方向に向いている事になりますね。
カールの軸が左に向いてしまったカールはどう動かしても右にする事は出来ません。
この状態で例えば貼り付けカールのようなデザインにしようとしても髪の毛の軸が決まっているため柔軟に動かす事が出来なくなってしまうという事になります。
反対に言えば、カールを左右MIXで巻いた場合、カールが左右に動く事になるのでカールアップなどの髪をバラバラに動かしたいデザインをする時はカールアイロンでつけたカールの方が自然にバラバラに動いてくれるので作りやすいという事になります。
そして先ほども言ったようにカールアイロンとホットカーラーどちらも巻き方を工夫すれば同じように巻く事は可能です。
ただ道具の特性を考えた時にそれぞれ作りやすいカールがあるわけです。
ホットカーラーならパーパスに巻くのが得意、アイロンなら軸をつけるカールが得意。
それぞれ得意な事を得意な道具にやってもらう事で効率的に作業が出来るようになります。
おわりに
ホットカーラーとカールアイロンは「髪を巻く」という部分は同じですが、仕上がりや得意な事が異なる道具です。
今回はカールの特徴について焦点をあてて話していきましたが、実際の所、ホットカーラーにはカールが着くまでに少し時間がかかるという問題もあります。
現場の状況に合わせてどちらも上手く使って効率よく仕事をこなしていけるとベストですね。